司法書士試験:マークシート – 午後択一の攻略法 2

司法書士試験合格体験記

午後択一の時短のために、私が実践したマークシートの記入方法です。

午後択一の攻略法と題してはいますが、午前のマーク方法も同様です。

マークシートは一気塗り!

きっかけは、2019年11月23日にTAC姫野寛之先生のWeb無料講座「答練を活用した合格への戦略」を視聴したことでした。

その中で、姫野先生は「全部解いてからマーク」「択一を60分で解く(切り上げる)訓練をする」と語られており、年明けの答練・模試から実践することにしたのです。

最終的には次のようなやり方に落ち着き、マークする作業とマークの確認を合わせて「3分ほど」に収めることができました。

  • 先のとがった削り立ての鉛筆を使わない
  • マークシートは、輪郭をなぞってから塗りつぶす
  • リズムに乗りながら、テンポ良くマークと確認をする

先のとがった鉛筆は塗りつぶすのに時間がかかります。そこで、午前で使った鉛筆をそのまま午後に使うことにしました。

マークする際は、まず右上から反時計回りに輪郭の内側を一周してなぞります。それから中を塗りつぶします。

そして、問題用紙の見開きごとに塗っていきます。

通常は1ページに1問なので、

ページをめくる → 左ページを見る → 右ページを見る → 2つマークする

の流れになります。

リズムに乗るように、テンポ良く記入していきます。長文問題で見開き1問のときは、1つマークします。つまり、ページをめくる度にマークするイメージです。

そして、適宜、問題番号をちらっと見て、マークのズレがないかも気にします。

問題番号を一問ごとに確認しながらのマークはオススメしません。時間がかかることに加え、問題番号に引っ張られてマークをミスしそうになることがあったからです(ex.問題番号の「第12問」を見た後に、番号の末尾につられて「2」をマークしてしまいそうになる)。

マークする時間は「3分以内」が目安。最終的には、2分~2分30秒ほどでマークできるようになりました。

マークをすべて終えたら問題用紙の1問目に戻り、マークミスがないかを確認します。

ページをめくる → 左ページを見る → 右ページを見る → 2つのマークを確認する

マークをしたときと同じ要領です。

このとき、右手の指をマークシートに軽く沿わせながら確認していました。同じ番号の連続や、同じパターンの繰り返し(ex.回答肢が2→4→2→4……)の時の確認ミスをふせぐためです。

右手の指を沿わせる際は、マーク部分を触らないようにします(汚さないように)。行を追っていくように、タテ方向に指をずらしていけばOKです。

この確認作業時間は「1分以内」が目安。最終的には、40~50秒ほどでチェックできるようになりました。

以上の方法で、答練・模試を通じてマークミスは一度も発生しませんでした

また、午前択一も午後と同様のスピードとやり方でマークするようにしていました。午前は時間に余裕があるのですが、マークする訓練をしておく意味合いがあります。余った時間で、さらに見直しをしておけばよいでしょう。

なお、2020年向けにおいて、TACの答練・模試では紙幅の節約のためか、1ページに2問掲載されたり、それに伴い長文問題でなくても左から右のページへと問題文がまたがったりしていて、本試験とはレイアウトが異なっています。

※TAC 2020年 全国公開模試 第1回 午後の部(問題文にぼかしを入れてます)

マークや見直しのリズム感(目線の移動)が、本試験とは違ってきますので注意してください。LECと伊藤塾は、本試験と同様のレイアウトでした(問題は必ずページの先頭から始まり、1ページ1問・長文問題は見開きで1問)。

法務省の司法書士試験サイトで過去の問題用紙が公開されていますので、本試験を受けたことがない人は確認してみてください。

法務省:司法書士試験

将来的に、本試験問題がコスト削減でTACのようなレイアウトになるかもしれませんが……

一気塗りのメリット

マークシート一気塗りは少数派だと思います。そこで、メリットをもう少し説明しておきます。

問題に集中できる

午後択一は早解き選手権。問題用紙に目線を集中して、没入することができます。気が散りません。

また、問題を解いている間、マークシートを記述の解答用紙と重ねて避けておくことができます。午後は問題用紙・記述の解答用紙・答案構成用紙があって、机上が散らかりがち。

問題を解きながら、その都度マークしていくと、マークをするたびに用紙をちょっとずらしたり、マークする位置を探したりすることになります。1問で3秒ロスすれば、105秒。5秒なら175秒。午後の1分は大きな1分です。

手汗対策

私は手汗が出るほうなので、マークシート用紙を汚さないためにも、問題を解きながらだと時折ハンカチで手を拭く必要がありました。

一気塗りなら、マークする直前に1回手を拭くだけで済みます。また、手の下にはティッシュを四つ折りにして敷いてました。

ペンの持ち替えが1回で済む

解きながらマークする場合、問題検討にマーカーを使えば1問ごと鉛筆に持ち替えることになり、時間をロスします。

そこで検討用にマークと同じ鉛筆を使えば、芯が丸くなってしまい、検討には不向きです(私は検討用にフリクションを使っていました)。

一気塗りなら、マークするときの1回だけ持ち替えればすみます。

択一から記述への切り替え

マークしている3分ほどの機械的な単純作業で、少し頭が休まります。これ、意外と効果があると思います。

一気塗りのデメリット

デメリットも考えてみました。

まず、一気塗りは少数派でしょう。実践している人が少なく、不安になるかと思います。

また、時間管理に失敗し、たとえば問題を解くのに75分かかってしまったあとに一気塗りをしようとすれば、さらに焦ってしまってマークミスが誘発されるかもしれません。

慣れるまでに多少の時間はかかります。模試・答練で何度も実践し、訓練することが大事でしょう。

そして、これは笑い話のようになりますが、本試験後に「自分は本当にマークしたのだろうか?」と余計な心配が増えます・笑。マークしないまま飛ばして記述問題を解いたのではないか――と。

注意書き

合格者の多くは、マークシートの一気塗りをしていないと思います。ですので、合格に必須のテクニックとは言えません。

私の場合、記述の時間を短縮することが難しかった、午後択一でも雑な解き方はしたくない(読み飛ばしや2肢だけで切りたくない)、問題検討を鉛筆でしたくない、ゲームでいう「作業」をあまり苦にしない、姫野先生の動画が好き――などの要因があり、一気塗りという選択になりました。

もし時間に余裕のある試験であれば、問題を解きながら1問ごとにマークすると思います。

姫野先生への感謝

姫野先生のWeb無料講座を視聴していなければ、一気塗りの発想は出てきませんでした。私にとっては大きな一言で、とても感謝しています。

姫野先生の講座は受講していませんが、Web無料講座や先生のYouTubeをよく視聴していました。特にWeb講座は、レジュメも含めて必見です。合格への大きな力となりました。

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