司法書士試験では、午後の択一を短時間で解くことが求められます。
まずは、時間配分について。
目指す時間は「60分」!
目標は「60分」に設定しました。松本雅典先生が、ブログで「午後択一を70分(理想は60分)」と書かれています。
多くの予備校講師も同じようなことを述べられており、受験での共通認識でしょう。
午後の択一を午前科目のようなペースで解こうとすれば、おそらく90分(以上?)はかかります。では、記述を残り90分で解けば良いのでは?と思われるかもしれませんが、記述2科目を90分で解くのは至難です。
記述にも基準点があるため、不登か商登のどちらかを捨てるなんてことはできません。
記述の大幅な時間短縮は難しく、私の場合、本試験直前になっても120分は必要でした(足りないことも多々)。
具体的な時間配分
70分を35問で割ると、1問あたり2分。60分なら、1問あたり1分40秒ほど。
しかし、1問ごとに時間をチェックするわけにもいきません。解いている最中、問題番号に2分を掛けて……なんてことを最初のうちは試みていたのですが、どうもしっくりときませんでした。
そこで、ざっくりと時間を割り当てることにしました。
- マイナー科目(11問):15分
- 不登法(16問):30分(累計~45分まで)
- 商登法(8問):15分(累計~60分まで)
- マーク+確認:3分(累計63分)
この時間配分(計63分)が覚えやすいと思います。
先に引用した松本先生のブログでも「マイナー科目は1問1分のペース,登記法は1問2分のペースがきたら,マークしないといけません」と書かれており、ほぼ一致します。
なお、別記事で書いたとおり、マークシートは最後にまとめて一気塗りしました。マークする作業+マークの確認を3分ほどで行うのには慣れが必要です。
次は、私が時間配分を実践した記録です。
時間配分の実践訓練
※本試験の商登法(15:00)にはマーク+確認時間を含む
※すべて自宅受験
※年度の記述があるものは、過去にストックしてあった答練・模試
2017、18年はまったく勉強していないのに、模試・答練を通信で購入してありました(開封もしないまま積んでいた)。そして、本試験をただ受験するだけ。本当にダメな受験生で、そこは見習わないで下さい。
ただ、2020年度は受験日の延期で学習時間が取れることになり、過去の答練・模試のストックが活用できました。
午後択一の時短は合格への必須条件だと強く思っていましたので、上記画像の学習記録にあるように、時間を計りながら、ひたすら解きまくりました。数日おきには午後科目の時間訓練をしている状態を、直前期の3か月は最後までキープです。
科目ごとの時間を気にするのではなく、不登法に入るまで15分、商登法に入るまで45分というように心がけていました。実際は問題の難易度にバラツキがあるため、臨機応変に対応していくことになります。早解きとはいっても、雑に解くわけにはいかないからです。
いまに思うと、ちょっとやり過ぎで、記述の学習に時間を当てたほうがよかったと思う部分もありますが、当時は午後択一が本当に不安で不安でたまりませんでした。
午後科目の一通りを短時間で回せることにもなったので、大きな効果があったと思います。
あらためて振り返ってみると、本試験がいちばん想定通りに時間配分ができました。正解数は30問(基準点は24問)。時間をメモするクセが染みついていて、本試験でも問題用紙に時間をメモしてしまいましたが……
つまるところ、問題数が多い不登法で、登記記録問題や長文問題・難問をいかに切り抜けていくかがポイントだと思います。
なお、2019年度試験の午後は51点(17問)でした。2016年に総合落ちしたときも、午後は78点(26問)です。午後択一に得意意識がなかったことも、書き添えておきます。