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「明智小五郎事件簿 I」感想

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明智小五郎物を事件発生順に並べたコレクション。本巻の収録作は青空文庫でも読めるのですが、巻末の年代記とk解説(皆川博子)は一読の価値ありです。

かなり昔に読んだはずの「D坂の殺人事件」「心理試験」の記憶がありました。物理よりも心理で解く「心理試験」は、初読時にインパクトがあったんですよね。

やはり再読の「屋根裏の散歩者」は、文章よりも映像(映画かな?)の記憶が。筆を抑え気味ではあるものの、乱歩の嗜好がよく表れています。ラスト、明智の無邪気っぷりも乱歩らしい稚気にあふれていて面白い。

2巻以降も続けて読んでいこうと思います。

「孤島パズル」感想

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孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

学生アリスシリーズの2作目。著者の長編を読むのも、前作「月光ゲーム」に続いて2冊目です。

なんとなく作風がつかめてきました。ちょっと抒情的なところが好いですね。

前作よりもキャラクターが描き分けられていて、より面白かった。マリアのおかげかな。

タイトル通り、パズルがきれいに解けていくのがお見事。と同時に、江神の心情は絡まっていく対照さが抒情的なんですね。

解説で次作の一部趣向(江神が真実を解くことになるきっかけ)のネタバレをくらってしまったので、次作「双頭の悪魔」はしばらく間を開けて読むことにします……推理の過程で出てくるだろうから、あまり気にしなくても良いと思うのだけれども。次作エピソードからの引用は、直前にその旨を記してあったので読み飛ばせたのですが。

「有栖の乱読」感想

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有栖の乱読 (ダ・ヴィンチブックス)

有栖の乱読 (ダ・ヴィンチブックス)

語り下ろし「有栖が語るミステリ100」が良かった。お堅いレビューではなく、エッセイ的に有栖さん自身の思い出や思い入れが語られているので、どんどん読みたくなる。このようなブックガイドのほうが自分には合ってるなあ。国内・海外50編ずつとバランスもいいので、早速活用してみたいと思います。

幼少からの読書遍歴や自作解説(エッセイ)も面白い。他にもエッセイが出ているようなので、読んでみたい。

【きっかけ:新本格ミステリ界隈】

「活字倶楽部 2000年春号」感想

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「かつくら Vol.22 2017年春号」が綾辻行人特集。昔、同誌を購読していたなあと思い出し、17年前に買った特集号が見つかりました。

ちょうど「暗黒館の殺人」の連載が始まったころ……すなわち、綾辻氏苦難の時期。インタビューの内容がネガティブです(笑)。でも、インタビュアーさんが素晴らしいのか、媒体が良いのか、いつも以上に引き出せている内容だと感じました。

多くの読者投稿が掲載され、レビューも濃厚。あらゆるジャンルの本が紹介されていて、面白く読めました。特に女性向け雑誌とは思わないで読んでいたけど、今は昔よりBL寄りになっているのかな?

2010年以降の同誌を読んだことはないので、久しぶりに手に取るのが楽しみです。

かつくら vol.22 2017春

かつくら vol.22 2017春

【きっかけ:再読。綾辻行人特集】

「少年少女漂流記」感想

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少年少女漂流記

少年少女漂流記

少年少女の「痛さ」がモチーフの幻想物語。

巻末の乙一(原作)×古屋兎丸(作画)対談に出てくる言葉のうち、「中二病」「銀河鉄道999」「ねじ式」「エヴァンゲリオン」「バタアシ金魚」「真剣10代しゃべり場」に自分は反応(ちなみに、伊集院光のラジオに多く言及されています)。

「魔女っ子サキちゃん」「お菓子帝国」の2編が好きですね。

昔、乙一の著作をよく読んでいたので、久しぶりに味わう乙一的世界でした。最後が上手くまとまっています。

ある種の人(私とは正反対の人)には生理的に受け付けられないであろうタイプの物語ですが、上記で挙げたワードの複数に反応できる人ならきっと楽しめるはずです。

個人の悲しみや怒りが世界を滅ぼす系の物語は、昔の童話から現代まで多く描かれていると思うけども、やっぱり自分は好きですねえ。

【きっかけ:金原瑞人「ふしぎ文学マスターが薦める100冊」https://goo.gl/6TMs7H

「改訂完全版 占星術殺人事件」感想

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占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社文庫)

占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社文庫)

約20年ぶりの再読。改訂完全版は初読。

一度知ったら忘れられない大トリックで、初読時に某漫画・ドラマに触れる前だったのは幸い。

トリックを思いつくだけでなく、このような魅惑的なストーリーを組み立てられるのが凄い。技巧というより、読者をねじ伏せてくるパワーを感じます。

もし本書が出版されていなかったら、大好きなあの作家もこの作家も世に出ていなかったかもしれない……と思うと、歴史的にも重要な作ですね。

【きっかけ:再読。講談社ノベルス版にて綾辻行人解説】

「文豪ノ怪談 ジュニア・セレクション 恋」感想

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恋 川端康成・江戸川乱歩ほか (文豪ノ怪談 ジュニア・セレクション)

恋 川端康成・江戸川乱歩ほか (文豪ノ怪談 ジュニア・セレクション)

これは素晴らしいアンソロジー。どれもこれもが自分好み!

乱歩の「押絵と旅する男」は既読。本当に乱歩の語り口は凄い。ちょっと粘り気のある文体が大好き。

教科書でしか読んだことのない川端康成の「片腕」。少女の片腕を持ち帰るという話が、なぜこんなにも美しくなるのだろう。

前から気になっていたゴジラの原作者・香山滋を初読。そして、中井英夫「影の狩人」・小田仁二郎「鯉の巴」の耽美さといったら!

ラストは上田秋成「雨月物語」より一編(現代語訳付)。

大量の注釈が実に素晴らしくて、本書を児童だけの楽しみにしておくのは勿体ない。

子供の頃に教科としての「国語」が嫌いだった私のような大人で、幻想小説を読みたいという人には是非オススメしたい一冊。