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「アヤツジ・ユキト 2001-2006」感想

読書 綾辻行人

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アヤツジ・ユキト 2001-2006

アヤツジ・ユキト 2001-2006

帯には「暗黒館竣工」「ありがとう宇山さん」などの小見出しが。

途中、ストレスが主因で肺に穴があきかけていた――なんて記述(212p.)もあって、「悪夢(Nightmare Project)のYAKATA」→「暗黒の館」へと至る道のりは相当に厳しかったんだなあと思います。一読者として、暗黒館が完成して良かったです。

「転んでも……(136-139p.)」で書かれている、警察の「事故もみ消し」(綾辻さんは被害者・大学院生時代)はひどいなあ。警察に対して良い印象を持っていないということを、どこかで綾辻さんは言っていたような気がするけれど、こんな事があったからなのでしょうね。

綾辻作品を刊行順に読んでいるので、次は「深泥丘奇談」を読みます。

「ぼく おかあさんのこと…」感想

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ぼく おかあさんのこと…

ぼく おかあさんのこと…

これは傑作。

なんと言っても絵から伝わってくる「感情」「情感」が素晴らしい。子どもの表情、母親の表情……横顔、後ろ姿からも感情が伝わってきます。

「赤い蝋燭と人魚」のような黒・闇を強調した絵も好きだし、本書のような明るい基調の絵も好きだし、いい作家に巡り会えて良かったです。

「ちょうつがい きいきい(怪談えほん 5)」感想

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怪談えほん (5) ちょうつがい きいきい

怪談えほん (5) ちょうつがい きいきい

この話は文だけでは怖くないでしょう。絵と合わさってこその怖さだと思います。

そういった意味で、怪談絵本として正当派の一作でした。日常に潜むお化けというのも良いですね。

「貴族探偵」感想

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貴族探偵 (集英社文庫)

貴族探偵 (集英社文庫)

ドラマ化と聞いて。

「こうもり」に尽きます。読み終わった後に頭が真っ白になってもう一度読み直したら、その技巧の細やかなこと! 伏線もきちんと張ってあるしで、二度びっくりしました。

「春の声」で詰将棋用語の「煙詰」が出てきますが、この短編集そのものが、まるで詰将棋のようです。

配置駒から作意を読み取っていくような楽しさがあります。余詰め回避のための無駄に見えるような駒。一目詰みそうなミスリード。打ち歩詰め回避のための大駒不成のようなトリッキーな手順。

実戦(リアル)ではあり得ないけども、詰将棋(本格ミステリ)ならではの技巧が凝らされているような、そんな作でした。

凝りに凝ったこの作を、テレビドラマで分かりやすく表現できるのだろうか。視聴率とは関係なく、忠実に映像化できたら凄いと思います。

「33分探偵(2008年フジテレビ)」とか「私の嫌いな探偵(2014年テレビ朝日)」が好きだったので、そんな感じのドラマになると嬉しいなあ。軽いタッチで見てみたいです。

「野ばら」感想

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野ばら (河出文庫―BUNGEI Collection)

野ばら (河出文庫―BUNGEI Collection)

もう10回は読んでいるのだろうけど、その度に内容を忘れてしまう。でも、愛すべき物語だと断言できる。

島田雅彦による「夜行性動物の夢」と題した解説が素晴らしい。氏は本書を「夢の言語」で書かれていると云う。

だから、まるで夢を見たかのように内容を思い出せないのだろう。私には本書の感想を書けない。ただただ、読後に白い野ばらのイメージだけが漂うのみなのだ。それだけで心地よい読書の快感を得られてしまう。もう何かの麻薬みたいな書物なんである。

そしてまた私は数年後に読み直し、きっとまた同じ感慨にふけるのだ。長野まゆみの紡ぎ出す夢に閉じ込められた私は、本書の登場人物のように、もう「出られない」。

初めて長野まゆみを読んだのは20年以上前のことだろうか。間もないうちに、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」・稲垣足穂「一千一秒物語」と出会って、夜の世界へと引きずり込まれていったのであった。

そう言えば、ファンクラブ「三月うさぎのお茶会」にも入っていたっけ。長野さんの手書きエッセイを楽しみに読んでいた気がする。いま確かめたら1995~2002年の会報が手許に残っていた。

「アヤツジ・ユキト 1996-2000」感想

綾辻行人 読書

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アヤツジ・ユキト 1996-2000

アヤツジ・ユキト 1996-2000

帯の「暗黒館着工」「悪夢のYAKATA」が笑えない(笑)。暗黒館はこの時期に完成しなかったし、YAKATAのダメージは深刻だし。でも「猫に転ぶ」(犬派→猫派への転向)は笑えた(笑)。

ミステリー作家の雑文集なので、当然に本の話は多く、読みたい本が増えていきます。恩田陸さん・乙一さん、デビュー当時から綾辻さんは推していますね。何冊か読んで大好きだったなあ。また再読を……。

綾辻行人作品を刊行順に読んでいるので、次は「アヤツジ・ユキト 2001-2006」を読みます。

「いるの いないの 怪談えほん 3」感想

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怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3)

怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3)

京極夏彦の妖怪えほん「あずきとぎ」での絵も素晴らしく怖かった町田尚子さん。同じ京極夏彦作による怪談絵本です。

タイトルにもある「いるの?いないの?」問答、そして「見る、見ない」問答。

果たしているのかいないのか、あなた自身の目で確かめてください。絵本を見れば分かります。でも、見なければ分からないし、いないのです。

あー怖かった。百鬼夜行シリーズを読み直したくなってきたー。