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「贈る物語 Terror 宮部みゆき編」感想

贈る物語 Terror みんな怖い話が大好き (光文社文庫)

贈る物語 Terror みんな怖い話が大好き (光文社文庫)

学生の頃、幻想小説に興味を持っていたことを思い出し、また幻想小説を読んでいこうと思って手にとったアンソロジー。

やっぱり古典は押さえとかないとねーと思って手に取りました。

  • 1902年「猿の手」W.W.ジェイコブズ
  • 1948年「幽霊ハント」H.R.ウェイクフィールド
  • 1988年「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」デイヴィッド・マレル
  • 1839年「人狼」フレデリック・マリヤット
  • 1931年「獲物」ピーター・フレミング
  • 2000年「虎人のレイ」ゲーム「ブレス・オブ・ファイアⅢ公式ガイドブック」
  • 1912年「羊飼いの息子」 リチャード・ミドルトン
  • 1909年「のど斬り農場」J.D.ベリスフォード
  • 1988年「デトロイトにゆかりのない車」ジョー・R.ランズデール
  • 1963年「橋は別にして」ロバート・L.フィッシュ
  • 1941年「淋しい場所」オーガスト・ダーレス
  • 1903年「なぞ」W.デ・ラ・メア
  • 1953年「変種第二号」フィリップ・K.ディック
  • 1949年「くじ」シャーリイ・ジャクスン
  • 1996年「パラダイス・モーテルにて」ジョイス・キャロル・オーツ

宮部みゆきの紹介文が楽しいです。「火車」「レベル7」「龍は眠る」「我らが隣人の犯罪」は読んだかなあ。

全15作が収められていて、「猿の手」の題名は知っていたものの、全部初読でした。

一番面白かったのはディックの「変種第二号」。この前読んだ「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」も良かったし、どうやら私好みの作家のようです。ディストピアもので、漂う絶望感がたまらない。

そして「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」も良作! 絵画を研究していくうちに狂気へと落ちていく様が美しく描かれています。

「人狼」は200年近く前に書かれた古典で、子供たちの悲しい境遇が後に引きました。「淋しい場所」は妖怪に通ずるものを感じました。実体が描かれていない怪物でも「怖い」んです。

「デトロイトにゆかりのない車」は、オチがちょっとユーモラスで好きな作品。「くじ」は後からじわじわと来ましたね。

三つの願いをテーマにした「猿の手」は名作と言われているのも納得の作品でした。この「猿の手」については気になったことがあったので、次のエントリで書きたいと思います。

最初にも書きましたが、宮部さんの解説が素晴らしいので、私のような初心者にオススメのアンソロジーです!